趣味での園芸活動中、ネキリムシの問題に直面することは珍しくありません。
大切に育ててきた花や野菜がこれらの害虫によって損傷を受けるのは、非常に心が痛むことです。
この記事では、ネキリムシ対策も大事ですが、大事な花や野菜も守りたいので無農薬にこだわった対策方法に焦点を当ててご紹介します。
無農薬でできるネキリムシ対策として、コーヒー・米ぬか・アルミホイルを使った方法を紹介しますね。
目次
無農薬のネキリムシ対策方法
ネキリムシの被害への対応策は多種多様です。
特に小さな子供やペットが庭で遊ぶ家庭では、「化学農薬は避けたい」という考えが一般的です。即効性はないかもしれませんが、化学農薬を使わずにネキリムシを予防する方法はいくつか存在します。
化学農薬を使用しない予防策 以下では化学農薬を使用しないネキリムシ対策を紹介します。
- コーヒーかすの利用:コーヒーかすを乾燥させて土に混ぜる
- 米ぬかの利用:米ぬかを植物の周りにまいて、ネキリムシの餌とする
- アルミホイルの利用:アルミホイルを植物の茎に巻いて、ネキリムシが近づけないようにする
これらはいずれも家庭で簡単に試すことができる予防策です。
以下では、これらの方法についてさらに詳しく解説します。
ネキリムシ対策その1: コーヒーかすの使用
自然由来の成分で植物の成長をサポートするものを「自然農薬」と呼ぶことがありますが、コーヒーかすもその一つに数えられます。
実際には「自然農薬」という定義はあいまいですが、コーヒーかすは一般的に利用されています。
コーヒーかす入り土の作成
「コーヒーかす入り土」とは、その名の通り、コーヒーかすと土を混ぜ合わせた土のことです。
コーヒーかすをそのまま土に混ぜると、水分を含んでいるためカビが生えるリスクがあります。
湿ったコーヒーかすは、植物の成長を阻害する成分を含む可能性もあります。
そのため、コーヒーかすは必ず乾燥させてから使用しましょう。
乾燥後、それを土と混ぜ合わせてコーヒーかす入り土を作ります。
ポイントは、コーヒーかすと土を均等に混ぜ合わせ、十分に乾燥させることです。
コーヒーかす入り土の作成手順を説明します。
[ネキリムシ対策] コーヒーかす入り土の作成手順
- 土を入れる容器の準備:大きめのプランターや鉢が適しています。
- 土の約3分の1を準備した容器に入れます。
- 乾燥させたコーヒーかすが用意できたら、それを容器に入れてよく混ぜます。
- 追加のコーヒーかすができたら、それを土と一緒に容器に追加し、さらに混ぜます。(コーヒーかすと土の比率は特に定めずに構いません)
- 熟成させる:目安としては1~2ヶ月間
コーヒーかす入り土が完成したら、植物の周りの土に混ぜ込んだり、上にまいたりします。
コーヒーかす入り土にカビが生えた場合
コーヒーかす入り土は、十分に混ざっていないとカビが生えることがあります。
カビが発生した場合は、それを細かく砕いて土に混ぜ込むとよいでしょう。
カビを予防するためには、毎日土をかき混ぜて乾燥させることが重要です。
これにより、土は徐々に堆肥化して、ふかふかの肥料用土になります。
コーヒーかす入り土には、化学農薬のような殺虫成分は含まれていません。
予防や忌避効果を期待する際には、それを踏まえて使用しましょう。
コーヒーかす入り土は植物によっては合わない場合もあるので、最初は少量から試しながら様子を見ることが推奨されます。
コーヒーは、カメムシ対策にも効果的です。
こちらの記事で詳しく説明していますのでご覧くださいね。
>>「カメムシ駆除にコーヒーとは!人間の大好物はカメムシには毒?!」
ネキリムシ対策その2:米ぬかを使用
第2の方法は、米ぬかを使った駆除です。
ネキリムシは米ぬかを摂取すると消化不良を起こし、最終的には死んでしまうとされています。
さらに、米ぬかに夢中になり、植物を食べなくなる効果も期待できます。
それでは、米ぬかを使った駆除手順を見てみましょう。
米ぬかを使った駆除の手順
ネキリムシ用の米ぬか駆除手順は以下の通りです。
- 米ぬかを用意する。
- 植物の周囲に米ぬかをたっぷりまく。
これだけで駆除が可能です。米ぬかを使った方法は、実にシンプルです。
米ぬかを使った駆除では、米ぬかを好む他の虫が集まってくることがあります。
しかし、米ぬかは肥料としても機能するため、ネキリムシに困っている場合は試してみる価値があります。
また、米ぬかで死んだネキリムシの光景に抵抗がある方は、この方法を選択する際に注意が必要です。
ネキリムシ対策その3:アルミホイルの使用
最後に紹介するのは、アルミホイルを植物の根元に巻く方法です。
この方法は他の2つより手間がかかるかもしれませんが、効果的です。
アルミホイルを使った駆除手順
アルミホイルを使ったネキリムシ駆除手順を説明します。
- アルミホイルを準備する。
- 植物の茎にアルミホイルをしっかりと巻く。
各茎を一本ずつ丁寧に巻く必要があるため、手間はかかりますが、これによってネキリムシによる被害を防げます。
ただし、この方法はネキリムシを直接駆除するものではないことに注意してください。
しかし、植物を直接保護する効果的な方法です。
他の方法と組み合わせて使用すると、さらに効果的かもしれません。
多くの苗をアルミホイルで巻く場合は、作業に時間がかかる可能性があります。
また、初めての間は茎を折らないように注意しましょう。
ネキリムシとは?
ところでネキリムシとは具体的にどのような害虫でしょうか
ネキリムシの特徴
ネキリムシは、主に夜間に活動する特定の夜蛾類の幼虫を指します。
これには、タマナヤガやカブラヤガ、オオカブラヤガ、センモンヤガなどが含まれます。
外見はイモムシに似ており、子供たちにとっては興味深い存在ですが、畑に現れると困りものです。
サイズは、幼虫の頃は約10~20ミリメートルですが、成長すると最大45ミリメートル程度になります。
雑食性で、近くの植物を何でも食べてしまう傾向があります。
ネキリムシの発生時期
ネキリムシの発生時期は、地域によって異なりますが、大体5月から10月が多いです。
冬の寒い時期には、土中に潜んで夜間に活動します。
夜に活動し、花や野菜の茎や根を食い荒らす傾向があります。
ネキリムシが好む野菜
ネキリムシが好んで付く野菜には以下のようなものがあります。
- 葉物野菜:キャベツ、ネギ、ホウレンソウ、白菜、小松菜
- 根菜:じゃがいも、大根、玉ねぎ、人参
- 果菜:トマト、ナス、きゅうり、インゲン
ネキリムシは雑食性のため、さまざまな野菜に被害をもたらしやすいです。
特に、新しく植えた苗の柔らかい葉や茎は被害を受けやすいため、注意が必要です。
まとめ
化学農薬に頼らずに、無農薬で効果的なネキリムシの対策方法が存在することをご紹介しました。
無農薬でできるネキリムシ対策として、コーヒー・米ぬか・アルミホイルを使った方法です。
身近なアイテムで安心して大切な花や野菜を守ることができます。
ネキリムシに悩んでいる方は、これらの方法を試してみてはいかがでしょうか?
子供と一緒に行うと、楽しみながら園芸作業を行えるでしょう。
また、自然な方法での対策がうまくいかない場合は、土壌表面や作物の株元にまくだけの「ネキリエース」のような簡単な製品の使用も初心者にはおすすめです。
ネキリムシから大事な植物を守りましょう。