日本の食卓に欠かせない魚類ですが、その中でも特に漢字で表記されると読むのが難しいものがあります。
例えば、魚へんに豊を配した「鱧」は、多くの人が読むのに苦労する漢字の一つです。
この「鱧」はどのように読むのか、またその成り立ちや旬の時期について詳しく見ていきましょう。
魚へんに豊「鱧」はなんて読む？
魚へんに豊と書く「鱧」は
「はも」
と読みます。
この漢字は、訓読みが「はも」、音読みが「レイ」となります。
部首は魚で、部首以外の部分は豊です。
画数は24画で、英語名はConger pike、学術名はMuraenesox cinereusとなります。
このように、一見複雑に見える漢字も、部首とそれ以外の部分に分けて考えると理解しやすくなります。
鱧の漢字の成り立ち
「鱧」の成り立ちには複数の説がありますが、確固たる証拠は少ないため、一つに絞るのは難しいです。
一つの説としては、鱧がよく噛む魚であることから、「噛む」「食む」の意味が変化して「ハモ」と呼ばれるようになったとされています。
また別の説では、
「鱧」（はも）の漢字は、もともと魚へんに「盧」という字を組み合わせて作られていていたとのことです。
「魚」は水生動物や魚を意味する部首で、多くの魚類に関連する漢字に使われます。
「盧」は本来、小屋や家を意味する字ですが、ここでは音を借りて「はも」の音を表しているとのことです。
また、
- 鱧の見た目が黒く曲がっていること
- 生命力の高さ
- 栄養価の豊富さ
- 調理方法の多様性
などが、漢字の由来として考えられています。
鱧と間違いやすい漢字
鱧と同様に、魚へんの漢字には読み方が難しいものが多く存在します。
例えば、
- 「鮎」（あゆ）
- 「鰆」（さわら）
- 「鱈」（たら）
- 「鱒」（ます）
- 「鰤」（ぶり）
などがあります。
これらの漢字は、お寿司屋さんや居酒屋などでよく見かけるため、覚えておくと便利です。
鱧の旬の時期
鱧は栄養価が高く、旬の時期には特に美味しくいただけます。
特に京都の「祇園祭」の時期である7月は、鱧の旬とされており、「鱧祭り」とも呼ばれています。
この時期の鱧は身が柔らかく、あっさりとした味わいが楽しめます。
また、秋の10月から11月にかけても旬の時期で、この時は産卵期に重なるため、脂がのった弾力のある身質を楽しむことができます。
まとめ
今回は、魚へんに豊を組み合わせた「鱧」について紹介しました。
魚へんの漢字は多くあり、読むのが難しいものが特徴です。
特に「鱧」はあまり目にしないため、今回紹介した情報を覚えておくと良いでしょう。
栄養価が高く、調理方法も豊富な「鱧」は、夏と秋の2回旬の季節があります。
それぞれの季節で味わいが異なるので、ぜひ2種類の「鱧」を楽しんでみてください。
また、他にも難しい魚へんの漢字が多数ありますので、この機会に詳しくなってみるのもおすすめです。