毎年節分の季節が訪れると、日本全国の小売店では恵方巻きの販売が目を引きます。
古くから恵方巻には七福神にちなんだ7種の具が入れられることが多いですが、最近では様々な具材を使ったものや、恵方巻風のスイーツなども登場し、節分をより一層楽しい行事にしていますね。
節分に恵方巻きを食べる際の伝統的な習慣として、吉方位とされる「恵方」の方角を向いて食べる習わしがあります。
この恵方巻きを今年はどっちの方角を向いて食べればいいのかいつも話題になります。
それにしてもこの恵方、毎年変わるのですが、いったい誰がこの方角を決めているのでしょうか?
この記事では、恵方がどのようにして決められるのか、そして恵方巻をいただくときの歴代の方角についての意外な事実をお話しします。
節分の恵方巻きの方角は誰が決める?今年は?
節分にいただく恵方巻きの方角を誰が決めているのか、今年はどっちなのか興味深い問いです。
多くの人は「毎年神社が決めているのでは?」と考えがちですが、実際には恵方は予め定められた規則に従っています。
例えば、過去数年の恵方は以下の通りですなのですが、
- 2020年:西南西
- 2021年:南南東
- 2022年:北北西 …と、既に確定されているのです。
ん?決められてる?!
今年2024年の恵方巻の方角は、東北東。
これも決まってるって?!
もう少し詳しく見てみましょう。
恵方巻きの方角の決め方と歴代の方角の意外な法則
恵方の決定には、中国から伝わった「十干(じっかん)」という暦の概念が関わっています。
恵方巻きの方角の決め方もこの考えに基づきます。
十干は十二支と組み合わさり、干支を形成する重要な要素です。
恵方は十干と特定の方角の組み合わせで選ばれています。
主な恵方には東北東、西南西、南南東、北北西の4つ。
そして、恵方巻きの方角はこの4つだけなのです!
これら4つの恵方は、5年周期でローテーションします。
例えば、2020年から2024年までの恵方は以下のようになります。
- 2020年:西南西
- 2021年:南南東
- 2022年:北北西
- 2023年:南南東
- 2024年:東北東
この5パターンが永遠に繰り返されます。
翌年には振出しに戻って、
- 2025年:西南西
- 2026年:南南東
- 2027年:北北西
- 2028年:南南東
- 2029年:東北東
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このことから、以下の法則があることがわかります。
- 西暦の下1桁が0、5の年:恵方は西南西
- 西暦の下1桁が1、3、6、8の年:恵方は南南東
- 西暦の下1桁が2、7の年:恵方は北北西
- 西暦の下1桁が4、9の年:恵方は東北東
なんと!
毎年誰かが占ったりしてその年の恵方を決めているのだと思っていたのは私だけではないでしょう。
恵方巻の方角の歴代が気になっていましたが、歴代など考えなくとも同じ繰り返しだったのです。
それにしても南南東は他の恵方の3倍もあり、多いですね。
明るい方角は運がよさそうで、それだけで恵みがありそうです。
恵方の意味と変化
恵方の意味を理解するために、その起源と意義について深掘りしましょう。
恵方は日本の陰陽道において古くから重要な概念であり、福をもたらす神、歳徳神(としとくじん)が存在する方向を示します。
歳徳神は幸運や金運を司るとされ、その存在する方向に向かって行動することは吉とされています。
歳徳神の位置が毎年変わるため、恵方もそれに応じて年ごとに変化します。
現代では、恵方は主に節分の日に注目される方角ですが、過去には新年の初詣やその年の最初の行事を行う際にも重視されていたのです。
節分の日付の変遷
節分は元々、季節の変わり目を指す言葉で、立春、立夏、立秋、立冬の前日を意味していました。
しかし、時が経つにつれて、節分は主に2月の行事となり、「立春の前日」として知られるようになりました。
過去30年では、節分は大抵2月3日とされてきましたが、これは毎年同じ日ではありません。
節分の日は立春の日付によって決まり、立春は太陽黄経が315°に達する日を指します。
地球と太陽の相対位置による微妙な変動のため、節分の日付は年によって変わります。
閏年2024年の翌年にあたる2025年以降は節分が2月2日になることもあります。
恵方巻きと節分の伝統のまとめ
節分と恵方巻きは日本文化の中で重要な位置を占めています。
恵方巻きは毎年変わる特定の吉方位、「恵方」を向いて食べることで知られています。
恵方巻きの方角は誰が決めるということはなく、4つの恵方が5年ごとに繰り返されます。
例えば、今年、2024年の恵方は「東北東やや東」とされ、この方角に向かって恵方巻きを食べることでその年の幸運を呼び込むとされています。
恵方巻自体も、七福神にちなんだ7種類の具材を含むことから、幸運を招くという伝統があります。
節分の日付は「立春の前日」に基づいており、年によっては2月3日か2月2日になることがあります。2025年以降、閏年の翌年は2月2日が節分となる予定です。
こうして、節分と恵方巻きの習慣は、日本文化の根深い興味深い部分を形成し、年々変化するこれらの慣習は、多くの人々に楽しみと興味を提供しています。